武威岩茶の続きです。武威岩茶は福建省の武夷山と言う山を代表する、中国最高級の烏龍茶の総称です。
そもそも武威岩茶が何故「岩茶」と呼ばれるかというと、武夷山には大きな花崗岩の塊があり、その岩の上にお茶が生えているからだそうです。
しかし、実際にはお茶は苔ではないので、岩の上に直接生える事はありません。
岩の隙間やその脇の土の上に生えております。
ある意味、日本でも花崗岩の大きな塊が散在する武夷山に似たお茶の生育環境もあります。武夷山の地形が決して珍しいわけではありません。
では、何故、武威岩茶が珍重されるのでしょうか?
高い物になると、100gが数十万円どころか、数百万円する物まであります。
多くの書籍やインターネットのジャンク情報によると、「岩の上に生えているから」だそうですが、前述したとおり、正確には岩の上に生えているわけではなく、岩が多い場所にお茶が生えております。丁度、岩の脇、或いは岩の上に堆積した土の上にに生えている松の木と同じような状況です。
一つ目の理由は、前回のブログで説明したとおり、「大紅袍」という品種そのものが、他品種と比べると根が深く、地中のミネラルを効率的に吸収できることが挙げられます。
同じ条件で栽培された、水仙種、肉桂種はフレーバーの強度が大きく異なります。これは他でもない、品種特性による根の深さの違いによるそうです。
実はもう一つの重要な要素として、樹齢が大きく関係しております。
実はお茶の木の場合、樹齢が増すにつれ、根も成長し、より多くのミネラルを吸収できるようになります。
樹齢が100歳を越えるような木にもなると、お茶を飲んだとき、素人でも明らかにその差を実感することが出来ます。
何より、飲んだときに味に物凄く深みがあり、喉の奥でお茶の味を感じることが出来ます。お茶を飲み終わった後も、香りと甘みが喉の奥に停滞し、余韻が何時までも続くのが特徴です。
以上をまとめると、同じ武威岩茶でも幾つものグレードに分かれます。
1.武夷山以外で採れた、「大紅袍」以外の品種(肉桂、毛蟹、白鶏、水仙)など
2.武夷山以外で採れた、「大紅袍」
3.武夷山でも標高の低い場所で採れた、樹齢の若い「大紅袍」
4.武夷山で標高の低い場所で採れた、樹齢の高い、「大紅袍」
5.武夷山の標高の高い場所で採れた、樹齢の若い「大紅袍」
6.武夷山の標高の高い場所で採れた、樹齢の高い、「大紅袍」
但し、武夷山の岩茶生産エリアの場合、最も標高の高い位置でも300m程しか無く、標高の高い低いはあまり大きく品質には影響を与えません。
品種が「大紅袍」で有ることが最も大切であり、次に、樹齢がとても大切な品質要素と成ります。数百万円で取引される大紅袍の場合、武夷山最古の原木で、樹齢は数百歳と言われております。
日本でも至る所で大紅袍の名を聞きますが、本当に大紅袍種から作られていること、武夷山で作られていること、樹齢がある程度古いかどうか、一番茶かどうか・・・これらを確認していくと、本物と出会える可能性は限り無くゼロに近づきます。
私の会社では武夷山に茶園で栽培された樹齢50年の大紅袍の生産業者を訪ねました。
お茶としては非常によい出来なのですが、現在、農薬の状況を調査しております。
もし農薬の点で問題がなければ、近いうちに日本でも紹介できそうです。


大紅袍の生産工場でお茶の評価をするHOJO TEAのスタッフ
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