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私は元々スパイスの専門家でしたので、前の会社の迷惑にならない内容、つまりスパイスの「一般的な知識を紹介」していきたいと思います。
胡椒の産地と言えば、マレーシアサラワク州がよく知られております。日本では昔からサワラク産の胡椒が好まれて消費されておりました。
マレーシア産以外にも、インド、インドネシア、ベトナムが世界の主な胡椒の産地として知られております。
白胡椒はインドネシア産がその中心を占め、黒胡椒はインド・ベトナム産が中心となっております。
実は黒白ペパー以外にも、グリーンペパー、ピンクペパーの4種類があります。ステーキなどで用いられるクフォーターペパーにはこれら4種類のペパーが入っており、胡椒挽きでごりごりと挽くと4種類のカラフルな粉が出てきます。
これら異なるペパーは何が違うのでしょうか?
異なる木?異なる種類?異なる作り方?
実は胡椒の実は、果物なのです。ナンテンのような実をつけるのですが、最初は「緑」そして、徐々に熟する従って「黄色」になり、最終的に熟れると「赤色」になります。赤色の実を食べると仄かに「甘い」のです。
黒胡椒は緑色の実から作られます。緑の実を乾燥すると「お茶が紅茶になるとの同じ原理」により、成分が酸化し茶色くなります。胡椒にはポリアミンと呼ばれる成分が含まれており、酸化することにより非常に濃い色に変化します。
緑色の実が黄色から赤に変わる頃に収穫した胡椒を水につけ込み、果肉部分を除去することができます。こうして取り出した種部分を乾燥させた物が、白胡椒なのです。地域により、流水に浸ける場合と、水槽や池に浸ける場合があります。水に動きがない場合、果実が発酵(?)するため、その臭いが種子に染みこみます。これが白胡椒特有の臭いなのです。そのため、流水で浸漬され作られた白胡椒は黒胡椒に近いフレッシュな香りがします。
グリーンペパーはどうやって作られるのでしょう?
実は緑茶と同じく、緑の実を熱により処理することで酸化酵素を失活させます。このプロセスはブランチングと呼ばれます。酵素が失活した状態で即乾燥することで緑が保持され、グリーンペパーが出来上がるのです。
最近では、フリーズドライのグリーンペパーも作られており、従来の熱風乾燥品と比べると非常に綺麗な緑色が作れるようになりました。
最後に、最も謎なピンクペパーですが、実が赤になった時に乾燥するわけではありません。胡椒の実が赤になった状態は既に「完熟」状態であり、ピクルス(塩や酢漬け)にするか、その状態から白胡椒を作るしかありません。
実はピンクペパーはレ・ユニオン島という、モーリシャスのお隣に位置する島を中心とする周辺地域でのみ収穫される、「バラ化の植物の実」なのです。つまり、胡椒の木とは全く関連性がありません。勿論、味も香りも胡椒とは異なります。
胡椒にとって、ピンクペパーは異母兄弟、いや・・・・・・他人なのです。
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