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ダージリンには沢山の茶園があります。あまりにありすぎて、正直どこから買えばよいのか混乱します。そうなると、「よく分からないから、有名茶園から買いましょう」ということになり、キャッスルトンとかマーガレットホープ等の有名茶園が無難かな・・・と言うことになります。事実、私が茶ビジネスを始める前、個人的に消費していたのはキャッスルトンでした。
でも、キャッスルトンは無農薬農園ではありません。農薬を使用しており、有機認証も得ておりません。そのため、キャッスルトンに変わる優良茶園を探し出し、強い関係を築き上げるのが私の重要なミッションでした。
ダージリンの街:殆どの家庭がティーエステートに従事しております。
車から見たダージリンの町中の風景
優良なお茶を見つけ出すにはどうしたらよいのでしょう?「試飲を繰り返し、美味しいお茶を作り出す茶園を決める」のが一般的な手法です。
でも、この方法はあまり効果的ではありません。と言うのも、同じ茶園でもロットにより作られるお茶の品質には雲泥の差があります。
収穫時期、生育場所、加工方法により全く異なる品質になるのです。そのため、茶園でお茶を選ぶという手法は完全ではありません。キャッスルトンのような有名茶園でも非常に低品質のお茶から非常に高品質のお茶まで作り出します。
私たちのようなお茶メーカーは、全てのロットを買うわけではなく、年間数百ロット生産された中から1ロット(100kg程度)を買うだけなのです。つまり、買ったロットの品質が全てなのです。では、どうやって良い品質を見極めたらよいのでしょうか?
前述した内容とやや矛盾しますが、やはり信頼来出来るティーガーデンを選び出す必要があります。更に、そのティーガーデンでは「どの時期に」、「何処の場所で採れたお茶を」「どう加工する」ことで最高のロットが作り上げられるかを良く理解する必要があります。
私が求めた方法は、マネージャーの質を見極めることです。インドの茶園組織の頂点にはエステートマネージャーがおります。英語でマネージャーとは課長職を示しますが、茶園のマネージャーと言えば日本で言う関連会社の社長レベルの権限が与えられ、茶園の運営から工場の管理まで全てを任せられております。マネージャーは良き経営者であり、同時にお茶のことを知り尽くした専門家であり、良い作品を作り上げられる芸術家でなければなりません。
 マネージャーには会社から一戸建ての家と数人の召使いが与えられます。更に、車と専属の運転手も与えられ、権限と責任のバランスがとられております。
 ティーエステートのマネージャーとそのバンガロ−です。着ている服の質、時計類からして普通のインド人とは違います。インドでは、文字通り、「足下」を見ればその人の経済レベルが分かります。貧しい人は、裸足、その次がサンダル、そしてボロボロの安い靴、良質な革靴とグレードが変わります。
製品の品質は正直マネージャーの質で決まります。立地、お茶の種類、その他諸条件も大切ですが、マネージャーが優秀でなかったら、どんなに良い立地条件にあっても良い製品は出来ません。つまり、良いお茶を摘んでも、その良さを十分に発揮できる加工法を用いることが出来ません。
優秀なマネージャーは良いお茶を作り出します。良いお茶を作り出せば、会社の業績は上がり、マネージャーは昇進し、役員になります。つまり、現時点において良いマネージャーを探しだし、親しくなれば、良いお茶を生産してもらえるだけでなく、ビジネス面でも強力なバックアップを得ることが出来るのです。続く・・
 ダージリンの生態系は日本と非常に似ており、ヨモギを始め、日本で一般的に見られる植物が至るところにありました。ダージリンは沢山の山と谷により構成されており、茶園の間には美しい小川が点在しております。更に、谷の一番底には大きな渓流が流れており、水はそのまま飲めるくらい透き通っておりきれいです。ダージリンに限らず、お茶の産地の水は決まって軟水です。お茶の品質と関係あるかどうかは謎です。ダージリンの水で入れたお茶は最高の味でした。
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