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ダージリンというと、2nd flushのマスカテルフレーバーが何かと取りざたされますが、実は秋摘みのお茶がすごく美味しい事をご存じでしょうか?
秋(ダージリンではオータムナルと呼ばれる)と一言で言っても、秋のお茶の収穫は9月から始まり12月まで続きます。これを読むと、あれ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。台湾では11月12月に収穫された茶葉は冬茶と呼ばれ、1年で最も高級な茶葉として流通します。ダージリンには冬茶はないのでしょうか?ヒマラヤの裾に位置するダージリンは当然11-12月と言えば冬です。私がダージリンを訪れた11月の終わりともなれば、朝夕の気温は5℃前後となり、ストーブ無しでは過ごせません。
 写真:この時期のダージリンは「インド人も真っ青?!」の寒さでした。カルカッタから同行したインド人の二人組は、寒さのあまり暖炉の前から1歩も離れられなくなっておりました。
何故、ダージリンには冬茶と言うカテゴリーがないのでしょうか?もしかすると、枝を落とす時期が元々早く、それ故に冬に収穫するという文化そのものがなかったのかもしれません。
実際はダージリンティの収穫は12月の初めまで続きます。この時期のお茶は、同じオータムナルでも「いわゆるオータムナル」とは全く異なる性質になります。
日本でも秋の終わりになると雨が少なくなり、温度が下がります。植物は紅葉し、最終的には落葉します。紅葉という現象には植物ホルモンが関与しております。お茶は椿と同じ常緑樹です。そのため、紅葉や落葉はしません。でも、それは見た目(外観)だけの事で、実際内部では冬に備えて様々な「変化」が起きています。その為、この時期の茶葉を使ってお茶を作ると、甘い香りがとても強くなり、また、味に関してもコク味が増します。
更に、冬直前、その年の最後に発芽する芽は、春摘み茶とそっくりの新茶の性質(やわらかく美味しい)を有することで知られております。日本ではあまり知名度は高くありませんが、本当は9月の終わり頃、最後に出てきた芽で作ったお茶は非常に美味しいお茶になるのです。
台湾の冬茶が大変高価なのは以上の理由と全く同じです。春の芽と同じく新茶の性質を有し、それに加え、「乾燥」「低温」という環境のストレスにより、春茶にはない、強い香りが感じられるからなのです。
 工場でのテースティング風景
 今回購入したお茶の一つ
 晩秋の最後の芽から作られたお茶は、まるで紅葉した落ち葉のように美しく輝いておりました。写真のポットは鑑定用の標準カップです。
私が先日、冬直前のダージリンに行ったのは実はこのダージリン冬茶(Autumnal Late Harvest)を入手するためでした。ダージリンの晩秋になると、クローナルと呼ばれる中葉種の香りが特に目立って良くなります。
様々なお茶を試飲することで、最終的に4種類の有機茶を購入しました。勿論、4種類のお茶を売るわけではありません。これからをブレンドすることで味と香りのバランスのとれたオリジナルのお茶を作るのです。ブレンドのノウハウも、ブログで紹介したいところですが、そればかりはノウハウなので、ひ・み・つです。
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