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ダージリンのファーストフラッシュを買い付けました。
実際は先週の段階で内定をだし、茶園でも極めて早い時期に収穫されたDJ5(5番目に生産されたロットを意味する)を買ったのです。但し、未だ最終的な契約書にサインしていないため、いつ何時「忍法手のひら返し」をされるか分かりません。私としても契約書にサインをするまでは不安な日々を送っております。
何故、契約書にサインが出来ないかというと、購入量を最終確認していないからです。実はマレーシアの大きなレストランがダージリンのファーストフラッシュに興味を示しており、彼らの意向を把握した上で最終的な購入量を決定したいのです。ファーストフラッシュはダージリンティの中でも極めて高いため、購入量に関しては非常に気を遣います。
今回は、有名な茶園:リシハットのサンプルも大量に取り寄せました。リシハットはマネージャーも優秀で、茶園は2000m級、有機栽培を実施していると言うこともあり、日本では極めて人気の高い茶園です。事実、リシハットの一番最初に生産されたロット、DJ1はかの有名なL社さんが抑えております。
一番最初に作られたロットがベストかというと、私はそう思いません。一番最初は工場の設備も安定していないし、その年の茶葉の傾向も把握しにくいことから、やや微妙です。しかも、一番標高の高い場所から収穫が開始されるとは限らないため、意外に後のロットの方が良い茶葉だったりもします。私の経験では、DJ3-5位のロットが品質的には安定していて良いように思います。とは言うものの初物好きの日本では、とにかく早い時期に収穫された茶葉に人気が集中するようです。
 添付の茶葉はリシハットのものです。まるで緑茶かと思うくらい、色が緑で、私には物足りませんでした。
リシハットの製品は茶葉の形状も綺麗で、本当に素晴らしい品質だと思いました。味も、渋みが殆ど感じられず、まるでジンチョウゲの花を思わせるようなさわやかな香りがしておりました。
しかし、私はリシハットを選びませんでした。リシハットの茶葉は発酵度が極めて浅く、なんだか緑茶みたいだと思いました。中国緑茶でも私が販売している雲峰のように萎凋を強めにして作られるお茶が数多くあります。最近は過度にグリーンに仕上げられたファーストフラッシュが極めて極端に支持され、中国緑茶にそっくりの見た目や香りのするお茶が沢山作られております。
春摘み茶でも、萎凋時間をやや短くし、発酵をじっくりとすれば、物凄くフルーティーでボディのあるお茶が出来ます。しかし、マーケットからのグリーンな茶葉の需要が高まるにつれ、ファーストフラッシュ=グリーンになってしまいました。
因みに、ダージリンファーストフラッシュの茶葉が緑色をしているのは、「春のお茶」だからではありません。春摘み茶でも、普通に加工すれば茶色をした紅茶に仕上がります。春に摘まれたお茶は、マーケットからの要望に応えるべく、極めて長時間の萎凋(茶葉を萎れさせる)が行われます。萎凋により、水分が極めて少なくなった茶葉(30%)は、その後の発酵工程であまり発酵できません。酵素が活性化するためには水分が不可欠だからです。その為、ファーストフラッシュ特有の緑色をした茶葉が出来るのです。ある意味、白茶を揉捻したらダージリンファーストフラッシュのようになるのです。
私が選んだのは2000m級の茶園で収穫された、茶葉をリシハットよりやや強い発酵度で仕上げた茶葉です。萎凋と発酵のバランスにより、花のような香りに加え、フルーティな香りが感じられます。また、非常にこくがあり、飲んだときにうまみすら感じました。早く契約書にサインをし、このロットをおさえなければなりません。但し、別の製品が送られてこないよう、厳重な注意が必要です。お茶の輸入業では常に「忍法手のひら替えし」を意識する必要があるのです。
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タイトル:「日本茶にも萎凋があった?!」 茶葉を萎れさせ、独特のフルーティーな芳香を作り出す工程「萎凋」。 その工程を緑茶の生産に使用するとどんなお茶が出来るのでしょうか?
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