当時私はマーケットで新しい食材を探すのが大好きで、毎週末パサールマラム(パサールはマレー語で市場、マラムは夕方の意味。パサマラと発音される)に出かけていっては新しい食材を調達しておりました。
実は前々から「赤い物体」が並べられているのに気が付いており、その物体が何なのか非常に気になっておりました。友人に聞いたところ、「バナナの花」と教えてくれました。カレーを初め、多くのマレー料理に用いられるそうです。バナナの花に猛烈な魅力的を感じた私は早速購入し家に持ち帰りました。
この花ですが、色はともかく構造が非常にタケノコに似ており、何層もの皮で包まれております。中心部にはミニチュアのバナナ+房みたいなのが入っているのですが、内層の皮も柔らかいので多分それも食べられるのではないかと思います。ただ、私は初めてだったため、ご本尊のみをターゲットとしました。見た感じ非常にアクが強そうで、ミルク状の液体でべとべとしておりました。その為、湯で簡単にゆがきあく抜きをした後に、料理することにしました。
どう料理したらいいか全くアイデアがなかったため、見た目や雰囲気から、「きんぴら」にすることにしました。因みに、アケビの皮、山ウド、ゴボウのようにアクが強い食材はきんぴらに良く合うというのが判断の理由でした。最終的に非常に良い感じのきんぴらバナナフラワーが完成し、味もなかなか好評を博しました。
ところが、事件は翌日起こったのです!!
朝起きたら体中が熱っぽく、猛烈に痒いのです。顔も腫れぼったく赤くなっておりました。その日の午後くらいになると、全身が湿疹で覆われ、私の手などはキッチングローブのようになってしまいました。まるで絨毯を体に巻いているみたいでした。この時の痒さは人生WORST 1の痒さでした。結局、病院に行き点滴をしてもらい、3日がかりで回復に至りました。その間、痒さから寝不足に至り大変な思いをしました。今になって思うと、下処理が必要だったのでしょう。それにしても、恐るべきバナナフラワーです。
因みに、熱帯には湿疹やアレルギー症状を起こす果物が多く存在します。その代表格は、マンゴ、マンゴスチン、ランブータン、ロンガン、一部のバナナです。熱帯植物に特異的に含まれるタンパク質或いはアミン類のような低分子の窒素化合物が原因と思われます。
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